2004年12月24日

猫は九生

巷間に、幼少より電脳仮想の遊戯を繰り返さば、うつつに生死分かち難くなり易々と人を殺めんとする説見ゆ。仮想の物語にては活殺如何にも自儘なれば、うつし世にても同様と憶へるが恐ろしと、学を誇りたる人喧しく言へども、吾聞くに甚だ疑はしきことと断ず。
殺めたる人の生の再び返らぬこと自明なるは、罪犯せし者如何に小児といへども当然解せしことなり。「今一度蘇らせんと思ひて今生のみ奪ひたる」などと申したる者の無きが証しなり。

なれども「クローン猫」などを商ふ者、現にあらはれたるは、吾も危うきことと思ふべし。人より先に昇天したる飼ひ猫より、先天の気を取り出だしてこれに生を写すこと当然とならば、人またこれに等しきと解する者無きと限らじ。否、かやうな者現われずともげにげに胸わろき話なり。

なほ吾自らにも我が児らにも、電脳仮想の遊戯を嗜ませんとすること無し。先とは別の故なればのことなるが、これまたいづれ次の機会に記さん。


posted by いにしへびと at 21:10| Comment(0) | TrackBack(2) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック

歌物語 うつしみ
Excerpt: かつてましらひし女みまかれるを聞きて  我や老い心氣遠にありぬるも   恨みおもはす癒え映えむ夢  弱音吹く細瀬うつろに醉ひ居むや   紫陽花笑めり胸の瀬へ拔け かすつてましらひしをんなみま..
Weblog: いろは 伊呂波 IROHA
Tracked: 2005-03-06 13:26

句帖 筆まかせ
Excerpt: 彼岸へと心づもりのあるならず 稲妻や帰り仕度の田に白鳥 潮騒遠音に峰間雪色冴え、起抜け酔いも止む 弱らせぬ縁を編む位置羽織る夢 ひかんへとこころつもりのあるならすいなつまやかへりしたくのた..
Weblog: いろは 伊呂波 IROHA
Tracked: 2005-03-10 11:38
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。